.JPドメイン紛争処理手続

1、経緯


  1998年 6月  米国政府ホワイトペーパー   
  1998年10月  ICANN設立   
  1999年 4月  WIPO最終報告書   
  1999年 8月  UDRP(統一ドメイン名紛争処理方針)制定   
  1999年12月  UDRP手続開始(.com.net.org)   
  2000年 8月  JPNIC−工業所有権仲裁センタ−協定締結   
  2000年10月  JPドメイン処理手続開始(.jp)

 

 
2、特徴
  (1) 統一ドメイン名紛争処理方針に準拠  
  (2) JPドメイン登録規則と一体  
  (3) 紛争当事者の合意による解決規約  
  (4) 紛争処理機関として工業所有権仲裁センターを認定  
  (5) 効率的で、迅速な処理手続  
  (6) 低廉な費用  
  (7) 救済措置の定型化と公表
 
 
3、対象となる紛争

  (1) JPドメイン  
  (2) 処理方針第4条aに規定する3要件の充足
    (i) 登録者のドメイン名が、申立人が権利または正当な利益を有する商標その他表示と同一または混同を
    引き起こすほど類似していること
    ⇒「混同を引き起こすほど類似」とは?  著名か、周知か。
      「商標その他の表示」とは? 人名、会社名、地名、営業表示、略称

    (ii) 登録者が、当該ドメイン名の登録についての権利または正当な利益 を有していないこと
    ⇒処理方針第4条cに例示。
 
    (iii) 登録者の当該ドメイン名が、不正の目的で登録または使用されてい ること
    ⇒処理方針第4条bに例示。
  (3)これまで不正競争防止法で出訴するしかなかったところに、対象を限定したとは言え、紛争処理を可能に
    した。 

 
 
4、手続き

  (1) 電子メールで行うことができる。
  (2) 期間−方式上の欠陥がなければ、55日で裁定が下される。
  (3) 従来からの仲裁、調停とは異なる新しいタイプの手続
  (4) 代理人−−弁護士と弁理士(来年1月から)
  (5) 1名ないし申立による3名のパネリスト(専門家)が裁定する。

 
5、費用

  
(1) パネリスト1名の場合(申立人が予納)

    ドメイン名が3件まで  18万円
    1件増える毎に      1万円


  (2) パネリスト3名の場合(1名との差額は3名を希望した当事者負担)

    ドメイン名が3件まで  36万円
    1件増える毎に      2万円 ⇒審問手続があれば、1期日ごと3万円(当事者折半)

 
6、効 力

  (1) 出訴がない限り、JPNICが裁定結果を実行。⇒登録の抹消又は移転
  (2) 確定判決と同一の効力がない一方、執行判決を得る必要もない。
  (3) 手続き開始前、継続中、裁定後も出訴は可能。

 
7、実 例  〜2000.11.29現在〜


  
(1) JP2000−0001  AXIS.CO.JP  2000/11/13  係属中

  (2) JP2000−0002  GOO.CO.JP  2000/11/24  係属中

     ⇒ 【ZDNet/JAPAN 国内記事】 2000年11月28日 09:43 PM 更新
    <ドメイン紛争,日本でも本格化−−「goo」が登録移転申し立て>
     http://www.zdnet.co.jp/news/0011/28/url.html


  【参考資料】「JPドメイン名紛争処理手続」の流れ
    http://www.nic.ad.jp/jp/regist/dom/drp/drp-flow.html
    ⇒JPNICホームページより

 

 
 (2000.12.1  弁護士・弁理士 溝 上 哲 也)
以 上
2000.12.02

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